Looopと中部電力は資本業務提攜を発表
寫真右はLooop中村社長、左は中部電力の大谷執行役員

 中部電はLooopが実施した第三者割當増資を引き受け、10.25%分を出資。両社は今後、再生可能エネルギーを活用したサービス開発を共同で手がけるという。出資金額については明らかにしていない。

 昨今、大手電力と手を結ぶ新電力は後を絶たない。今回のLooopや東急パワーサプライのように大手電力から出資を受ける場合もあれば、電源の卸供給を受けるケースもある。最近では、大手電力の取次として営業を擔う新電力も増加している。

 大手電力による高圧部門の値引き攻勢や、日本卸電力取引所(JEPX)の価格変動による経営へのダメージが深刻化しているためだろう。こうした狀況に、「大手電力と新電力の戦いではなく、大手電力同士の代理戦爭に新電力が取り込まれている」という見方も根強い。

 Looopの場合、既に今年春から関西エリアの高圧部門では関西電力の取次に、8月から首都圏の高圧部門で中部電の取次となった。(「Looopが関電の取次に、大手が新電力を飲み込み始めた」および「新電力Looopが今度は中部電取次に、真意を聞く」を參照のこと)

「さらなる成長のためには資金が必要」

 今回の中部電からの出資受け入れが報じられると、「Looopは中部電に身売りしたのか」といった見方も漏れ伝わってきた。2017年度3月期決算の公表が遅れていたことが、その背景にあったようだ。だが、中村社長はこれを否定する。

 「相手のある話なので詳細は明かせないが、経営の獨立はかなり重要視した。“かなり”という言葉から察してほしい。中部電の出資を受け入れてなお、70%以上の株式を私(中村社長)およびLooopのメンバーで保有している」

 決算の公表が遅れていたのは、「電気事業の収益悪化の影響ではない」(中村社長)と説明する。メガソーラー開発の報酬計上時期で監査法人との認識の相違があり整理に時間を要したこと、太陽光のEPC事業において不動産販売の売上計上タイミングの整理に時間がかかったことが原因だという。

 そのうえで、Looopは今、さらなる成長のために資金が必要なフェーズにあり、戦略パートナーとして大手電力が最適だったと明かす。

 「電気事業に精通した大手電力ならば、當社の価値を高く評価してもらえる。大手電力以外なら、大手ガスや石油元売り、中東産油國の石油會社なども候補になりえた。中部電とは高圧部門の取次でのお付き合いから始まったが、大手電力の中では新しいことに積極的で企業規模の大小問わず、パートナーシップを迅速に取るスタンス。この點は當社とウマがあった」

 電力小売りは、販売電力量が大きくなればなるほど、運営資金が必要になる特性がある。電気料金を需要家から受け取るのは、電源調達などの支払い後、2カ月ほど後になるためだ。中村社長は、「電力小売りを伸ばすためにマーケティングやシステム開発などの成長資金に使いたい」と明かす。

 また、発電事業にもさらなる投資をする計畫だ。太陽光発電事業はLooopの祖業。東日大震災直後に創業し、FIT(固定価格買取制度)によるブームに乗って、これまでに大小2000カ所に設置してきた。今後は、「大型の発電所建設だけでなく、小型の発電所を自社資金で付けていくようなビジネスモデル(第三者保有モデルなど)に投資していきたい」(中村社長)という。

コメント2件コメント/レビュー

電力自由化は、國民が必要としているのでなく、どこかから見えない圧力がかかっているようにしか思えない。元々、電力會社は、獨占事業でありながら民間企業として、安定電力を供給してきた超優良企業であったのが、原発事故で一変してしまった現在がある。
電力料金は高騰して、停電は増加して、大規模停電まで起こり、供給側の新電力も供給過多で抑制を迫られる始末である。自由化する前から、ある程度予測できていた現狀に、想定外だと言う人など少數派ではないだろうか。電力自由化で一番利益を上げている會社が、張本人だと思えてならない現実がある。(2018/10/23 22:30)

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電力自由化は、國民が必要としているのでなく、どこかから見えない圧力がかかっているようにしか思えない。元々、電力會社は、獨占事業でありながら民間企業として、安定電力を供給してきた超優良企業であったのが、原発事故で一変してしまった現在がある。
電力料金は高騰して、停電は増加して、大規模停電まで起こり、供給側の新電力も供給過多で抑制を迫られる始末である。自由化する前から、ある程度予測できていた現狀に、想定外だと言う人など少數派ではないだろうか。電力自由化で一番利益を上げている會社が、張本人だと思えてならない現実がある。(2018/10/23 22:30)

LooopがIPOを目指しているのは業界では知れ渡っていたことで目新しいことではありません。この會社の正確な電源構成は存じませんが、小売があまりにも拡大しすぎて電源の手當てが間に合わず、調達電源がJEPX頼みで資金繰りが非常に苦しいだろうというのは業界では囁かれていました。現に関西地區での小売りを止めて代理店になった事実があります。どこの新電力も安売り競爭に疲弊して、資金繰りに窮しているのではないでしょうか。新電力事業は淘汰の時代なのでしょう。需要に見合った電源を確保していないと、電力小売事業の継続は難しいと思います。原発の問題が収束するまでは、新規參入を待った方が良いと思います。(2018/10/19 20:16)

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